エコに取り組み、目標を達成した
サクセスストーリーを紹介します
大學として日本最大のメガソーラー発電所を持つ千葉商科大學。2019年1月、発電量と學內の消費電力量を同量にする「(電気での)自然エネルギー100%大學」という目標を実現させました。
大學所有のメガソーラーを建設
2001年から環境活動を続けている同大學。持続可能な社會づくりのためには、社會の各主體が消費するエネルギーは再エネによって自ら創出することが必要だと考えていた。そこで2013年、所有地にメガソーラー発電所を建設し、翌年から売電を開始。さらにその後、発電だけではまかなえない大學の使用電力を創エネ?省エネでカバーするための活動をスタートした。
野田市にある大學所有の野球場跡地に建設された「千葉商科大學メガソーラー野田発電所」
ハード、ソフト、ハートの3要素を重視
活動で重視したのは、ハード(太陽光パネルの増設や照明のLED化などの設備)、ソフト(エネルギーの見える化や最適化)、ハート(學生や教職員の行動につながる省エネ意識)の3要素。特にハートの分野では、打ち水イベントや節電パトロールといった企畫を學生が主體的に行うことで學內に省エネのマインドが醸成され、さらに地域からも高い関心を集めることとなった。
省エネ推進のために結成された學生団體「SONE」では定期的に會議を行い、節電パトロールや學生主體の省エネイベントの企畫などを実行している
「自然エネルギー100%大學」へ前進
2020年度には、電気だけではなくガスも含めた消費エネルギーの総量を発電量と同量にする「自然エネルギー100%大學」の達成を目指している同大學。その目的を原科學長は「事業所単位で取り組むモデルになり、地域分散型エネルギー社會へとつなげることです」と語る。また、“商科大學”が取り組むことにも重要な意味があるという?!副緦Wの卒業生は多くが経営者になります。トップが創エネ?省エネのマインドを身に付けていれば、企業が変わり、社會が変わる。そうした波及効果もあると考えています」
「電力使用量と発電量を同量にする」という目標は達成されたが、「自然エネルギー100%大學」実現までには、さらに20%の創エネ?省エネの積み増しが必要。すでに、校舎の屋上に太陽光パネルを増設し、屋外照明のLED化なども計畫している。また、近隣の大學などと設立したコンソーシアム等を通じて取り組みを他組織にも広げ、地域貢獻にもつなげていく考えだ。
恒例イベント「打ち水で涼しく大作戦」。同イベントをはじめとした全學を挙げた創エネ?省エネ活動と、地産地消型エネルギーへの取り組みが評価され、2017年「クールチョイスリーダーズアワード 優秀賞」を受賞
創エネ?省エネの「文化」を育て、その価値を理解する
電気での自然エネルギー100%大學を目指す活動は、學外の専門家も交えて計畫を練り、學內の意識を高めていった?!钙髽IがRE100を目指すときも、創エネ?省エネのカルチャーを育て、専門性に基づいた計畫を作り、意思決定するメンバーが取り組みの価値を理解することが大切です」(原科學長)